世界で最も裕福な国ランキング 2025年最新版

先日、IMFの最新予測に基づいた 世界で最も裕福な国ランキング2025年の最新版が公開されました。 このランキングは、国の経済規模ではなく、 「1人あたりGDP（国内総生産）」、 つまり国民一人ひとりが平均してどれだけの経済的価値を 生み出しているかを示す指標です。

経済大国として知られる国々を押しのけ、 小国や金融ハブがトップを独占しています。

世界で最も裕福な国ランキング 2025年のTOP15

順位	国名	1人あたりGDP (2025年予測, USD)	特徴的な要因
1位	リヒテンシュタイン	$231,713	世界有数の金融センター。越境通勤者（国外在住の労働者）が多いことで、1人あたりGDPが大きく押し上げられている。
2位	ルクセンブルク	$146,818	EUの主要金融ハブ。同様に越境通勤者が多く、高い数値に寄与している。
3位	アイルランド	$129,132	低法人税率を背景に、多くの巨大テック企業が欧州本社を置き、GDPを大幅に押し上げている。
4位	スイス	$111,047	安定した金融、高品質な製造業が基盤。越境通勤者や税制優遇の影響を比較的受けにくい。
5位	アイスランド	$98,150	天然資源、漁業、観光業。税制要因の影響が少なく、実質的な高生産性が反映されている。
6位	シンガポール	$94,481	アジアを牽引する貿易・金融のグローバルハブ。
7位	ノルウェー	$91,884	豊かな石油・ガス資源による巨額の政府系ファンド（SWF）を保有。
8位	米国	$89,599	世界最大の経済規模を誇り、技術革新と多様な産業構造を持つ。
9位	デンマーク	$76,581
10位	マカオ	$74,921	カジノ産業と観光業が主要な収入源。
11位	オランダ	$72,670	オランダ貿易と物流の玄関口で、多国籍企業の欧州統括拠点が集中
12位	オーストラリア	$71,118
13位	オーストリア	$68,310
14位	スウェーデン	$66,742
15位	カナダ	$65,581

なぜ小国が上位を占めるのか？

このランキングの上位を小国が占めている最大の理由は、 分母（人口）の小ささと資本集積にもあります。

• 越境通勤者の影響 リヒテンシュタインやルクセンブルクは、 国外に住む人々が国内で働き、生産活動を行うため、 GDPが膨らむ一方で、その人々は「人口」の分母にはカウントされません。 これにより、1人あたりGDPが非現実的なほど高くなります。
  

• 税制優遇 アイルランドを例に多国籍企業の利益を自国に集めることで、 人口規模に比べて非常に大きな経済生産額を計上しています。
  

オランダはTOP11位

オランダ貿易と物流の玄関口で、 多国籍企業の欧州統括拠点が集中しています。 そのため高い生産性を維持することができたと考えられます。

日本がTOP30圏外

日本は残念ながらトップ30圏外という結果です。

これは「国が貧しい」という意味ではなく、日本はGDP総額では世界有数の経済大国であり、公衆衛生、治安、インフラといった面では世界トップクラスの「豊かさ」を享受しています。

しかし、「1人あたりGDP」が低いことは、人口減少と構造的な生産性の伸び悩みという、日本の根深い課題を浮き彫りにしています。

「規模の大きさ」だけでなく「一人あたりの付加価値」への必要性が高くなっているとも言えます。 ご参考まで

オランダは自然環境やインフラも整っており、他の国へのアクセスも良く、外国人にも寛容な国として多くの日本企業や個人事業主が住んでおられます。世界中の裕福な方も多くオランダに住んでおり海外移住の方におすすめの国のひとつとして挙げられるでしょう。

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